いきなりですが、わたしは、ここの場所でみんなが毎日をワクワクして生きていけるようなちょっとしたヒントとか、まだ見つけられていないときめきを発信していきたいと思っています。
でも、それはわたしにとってもまだ難しいことです。
だから、毎日の中にときめきを見つけるのが上手な人たちにお話をきいて、わたしもみんなと一緒にヒントをもらうことにしました。
今回、お話を聞いたのは、Chiaki Fujiiさん。テキスタイルデザイナーさんです。自分の手で染めた布をデザインしてハンカチをはじめとした様々な作品を描いています。
Chiakiさんの作る作品は一つ一つに物語が込められていて、自分の今の気持ちにそっと寄り添ってくれます。そして、Chiakiさん自身もいつも自然体で笑顔が輝く素敵な方。
そんなChiakiさんと話していたら、なんだか世界が優しく、柔らかく目に映るようになりました。
【PROFILE】===============================
Chiaki Fujii
埼玉県で生まれる。幼少期をドイツのデュッセルドルフ、フランクフルトで過ごす。女子美術短期大学でテキスタイルデザインを専攻。卒業後、パリに留学、ESMODParisにてファッションデザインとパターンメーキングを学ぶ。帰国後、アパレル会社にてアシスタントデザイナーとして勤務。その後、marimekko勤務を経て、2013年ドイツBerkinに活動拠点を移す。2017年より女子美術大学短期大学部非常勤講師として指導する傍ら、誰かの心にそっと寄り添えるような物語やメッセージを自らのテキスタイルに込めて制作している。
絵本の1ページを開くときのようなときめきやワクワクする気持ちを感じてもらえたら嬉しいです。いつか誰かの愛着あるものに…そんな願いを込めて今日も心を込めて染めています。
(HPより http://chiakifujii.tumblr.com/)
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誰かの「愛着」になりたい
Chiakiさんの作品からはエネルギーを感じる。そして、今のわたしにそっと寄り添い手を差し伸べてくれる。ものづくりへの想い、そして作品一つ一つに込められた物語について聞いてみました。
「物語を添えるようになったのは、ここ1、2年くらいです。元々物語は好きで、以前の作品にもなにかテーマを決めてはいたんですけど、最近、そのメッセージ性を以前より大切に制作しているかもしれません。持ち歩く絵本みたいに感じてもらえたら嬉しいです。
作品に添えられる物語は、たしかに小さい頃にお母さんが読んでくれた絵本のよう。安心感とどこか深いところに感じるメッセージ。Chiakiさんはどんな風に物語を作っているのだろう。
「ふとした時に『あ、こんなのあったらいいな』とか、日々を生きていて、何気ない日常に垣間見える景色や、ふっとした喜びとかを感じた時に思いつきます。本当に小さな小さな世界から広がっていく感じです。」
ヒントは、毎日のふとしたところに転がっている。そこから広がってきた物語だからこそ、安心感があって私たちの日常になじんでくれているような気がします。Chiakiさんのものづくりにはこんな理想像もありました。
「今、世の中には素敵なモノが溢れているでしょう。そんな多くの中から特別な想いを感じるものに出会うこと、それが大切なことだと思っています。例えばこれを作った人はどんな人なんだろうと知りたくなる様な、、、
私は、サザエさんの世界に憧れがあって。(笑)
小さい頃から見ていた、サザエさんのアニメに、デパートに行って生地を買って、洋服を作っているシーンをよく見かけました。たぶん、今のようにどこにいても買い物ができる時代ではなく、お店で買う洋服もその当時とても高価なものだったのではないかと思います。昔は、よく近所に一人はお裁縫ができるおばさんがいて、作ってもらていたと聞いたことがあります。そうゆう光景に憧れがあるんです。
「不便だったかもしれないけれど、自分の作ったものや誰かが作ってくれたものにはその人の思い出や記憶、想いが宿っているように思えて、、、お金では買えない幸せもそこにあって、むしろその方が価値あるものではないかと思うんです。あなたのための世界に一つだけのものですから。
私も手のぬくもりを感じる誰かの記憶に残るそんな「愛着」を感じてもらえるものを作れたら嬉しいです。
誰かを笑顔に、そしてだれかの明日につながることに携われていたら幸せです。」
Chiakiさんの見ているちょっとしたことから広がる世界は、やさしくて温かい。悲しいときにはそっと寄り添い、また立ち上がる時には背中を押してくれる。そんな世界。
わたしもそんな世界を見られるようになれたらいいな。そのためのヒントをこっそり教えてもらいました。
自然の流れに身を任せて
「年齢重ねていくごとに、どんどん好きな色のパレットが広がってきたように感じています。昔は、好きじゃない色がはっきりしていたけど、そうゆう色もなんだか愛らしく、奥深く、美しく見えてくるようになってきました。」
そう語るChiakiさんは時の流れに自然に身を任せ、あるがままの自分を楽しんでいるように見えます。
そんな彼女から放たれるオーラ、そして生み出される作品は他の誰のものでもなく、まぎれもない彼女だけのもの。
色や布、デザインと共にものづくりをしているからこそ、「パレット」という言葉で年齢を重ねることの楽しさを教えてくれた。これは、わたしたちの中にも年齢とともに見え方、感じ方の変わるものがたくさんあると思う。それを楽しめるかどうかがポイントなのかもしれない。
Chiakiさんは、もう完成していると思っていた。自分のことを理解し、受け止め、作品を通して表現することができる。でもChiakiさんの想いはちょっと違っていたみたいです。
「まだ、旅の途中。まだまだ勉強もしなくちゃいけないし、したいです。今まだ全然はじまったばかりと思っています。これからどうなるかわからないし、決めてもいない。その時、好きなもの・興味のあるものを続けていったら、自然にいろんなものがそぎ落とされて、好きなものだけが残って、より自然体になっていくのかな。」
好きなものだけを身に纏って、それに向かってひたむきに走るChiakiさんはとっても美しい。水のように透明で、太陽のように温かく明るい。
Chiakiさんにしか作れない物語や作品がある。
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毎日のときめきに目を向けて
いかがでしたでしょうか。
Chiakiさんの想いのこもった作品がそばにあればいつだって元気をもらえるにちがいありません。
彼女の魅力にもう少し迫りたくなったので次回もChiakiさんのインタビューの続きを書いていきます。
それまで、毎日のふとしたところに隠れているときめきに目を向けてみてくださいね。
みなさんとそんな毎日をこの場で共有できたらいいのにな。
それでは、みなさんの毎日がワクワクで溢れますように!
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